導入・成功事例

株式会社システムクリエイト


「ものづくりワンストップソリューションサービス」を掲げ、 CAD/CAMシステムや3DプリンタなどのエンジニアリングツールとマシニングセンターやNC旋盤などのCNC工作機械の現方を販売し、さらにそれらの運用・コンサルティング・メンテナンスまでをトータルでサポートするメカトロエンジニアリング商社、株式会社システムクリエイト。同社代表取締役川上正義氏にお話を聞いた。

御社では、2002年から弊社の「可視化経営システム」を活用いただいています。導入の背景を教えていただけますか?

 当時はグループウェアを導入しており、社員のスケジュール管理はできていたのですが、その活動の成果である見込み案件を各営業担当者がどれくらい抱えているのか全く分からない状況でした。ですので、売上予測も読めませんし、個別案件に対する指導もできません。従業員数も少なかったので個別にミーティングをしてはいましたが、結局は次のミーテイングまで進捗状況がブラックボックスになりますし、すべての案件を漏らさずに管理し進捗させることも困難でした。

確かに口頭や紙資料では、案件の進捗まではリアルタイムに把握できません。案件管理を強化するために導入の 必要性を感じておられたのですね?

 そうです。実際にシステムを見てみると、案件情報が蓄積されていくだけでなく、営業アプローチを促すイエローカード機能が良いなと感じました。当時は私も第一線で営業をしていたのですが、ついアクションを忘れたり放置してしまっているうちに、競合他社で話が進み、注文を取られてしまうということがありましたから。活動のヌケ・モレ・遅れをシステムが教えてくれるだけでも、受注件数を高めることができます。

弊社のシステムは、精度の高い顧客管理や案件管理を「日報」を書く(打つ)ことによって実現するわけですが、御社では日報は書いていたのですか?

 いいえ、日報は書いていませんでした。ですが、NIさんの提案を受けて必要性を認識し、トップダウンで導入を決定しました。日報に限らず、新しいことをやろうとすると現場からは必ず不満は出ます。それにひるんでいたら何もできません。やると決めたらやる。実際に面と向かって言ってきた社員はいませんでしたが(笑)。

案件管理や日報導入に次いで着手したことをお聞かせください。

 案件管理が定着した後は、見積業務の改善に取り組みました。
 私は、営業で一番大事なことは、質の高い商談時聞を確保することだと考えています。当時、弊社では各営業担当者がExcelで見積書を作成していたのですが、この工数がボトルネックになって、肝心の商談時聞や商談の質を高めるための準備時聞を十分に確保できていませんでした。日報システムを活用して一人あたりの管理案件数が増えてくれば、なおさらです。そこで、営業担当者ではなくCS(カスタマーサティスフアクション)部が見積作成するように分業を進めました。仕入先からの原価見積を元に営業担当者が値決めをして、見積作成をCS部に依頼する、それらの情報はすべて NIさんの「見積共有管理」システムで共有されます。過去の提出見積はすべて蓄積されていますから、営業部も技術部も一貫したルールに基づいて価格提示ができるようになりました。

さらに、リーマン・ショック以降は新規開拓にも注力を始められています。

 それまでは、既存顧客に対する、深耕営業がメインで、 新規開拓と言っても既存顧客からの紹介獲得くらいでしたが、リーマン・ショックを受けて、安定的に業績を伸ばしていくために本気で新規開拓に取り組もうと 決意しました。
ただし、闇雲にド新規コールや飛び込み訪問をしても成果は出づらいと考え、プル型営業の実現に力を入れています。まずは、ホームページの改善です。それまでは会杜案内が中心だったのですが、「我が杜は機械商社です」と謡っても、1,000万円の機械を買いたい」という問合せが入るはずがありません。まだまだ改善中ですが、絶えずホームページを更新し、SEO対策にも継続して取り組んだ結果、毎月100件近くの問い合わせが来るようになりました。NIさんの言葉で言うと「ダムにどんどん水を蓄え」ています。

その見込客(=ターゲットダム)管理システムとして、弊社の「顧客創造アプローチ」が組み込まれているのですね。

 はい。ホームページからお問い合わせのあった見込客の情報は、顧客創造アプローチに自動で登録されま す。さらに、展示会で名刺交換をした相手の情報も登録し、見込客データベースを構築しています。
 そして、これら見込客に対するインサイドセールスチームを設け、内勤の女性社員2名を配置しました。専任担当者は蓄積された見込客に対してテレアポを行ない、その中で得られた情報をシステムに登録します。アポイントを受けた営業担当者はその内容を把握して初回訪問に臨めますし、アプローチ担当者にとっても、自分がアポイントを取った先の営業状況を確認できるので、やりがいにもつながっています。
 また、今では電話しきれないほどの見込客が溜まりましたので、顧客創造アプローチで定期的にメルマガを配信しています。配信先が展示会に来てくださることもあります。何社が展示会に来て、そのうち何社にアポが取れ、何社が案件化され、何社を受注できたのか、イベント管理ができる点も重宝しています。

御社では、非営業部門でも日報を書かれていますね?

 はい。日報を書く理由は、当然自分のためでもありますが、重要なのは、お客様とのやりとりを会社として記録に残すためです。営業部だけがお客様と対応しているわけではありません。ですので、全社員が日報を書いています。たとえば、サポート窓口への問い合わせや対応履歴もデータベース化して、全社で情報共有したり、お問い合わせの少ないお客様へは当社からコンタクトを図って状況を伺うなど、顧客対応力の強化に活用しています。

相当な量と質の、生きた経営情報が「可視化経営システム」に蓄積されていますね。最後に、御社の今後のビジョンをお聞かせください。

 CAD/CAMから事業を開始して、工作機械を販売するようになり、今ではPB商品を出したり、3Dプリンタや3Dスキャナに力を入れています。今後はものづくり企業様に対して、マネジメントITツールも提案していきます。「可視化経営システム」もそうですが、自社で導入して成功したものは、お客様にも是非使ってもらいたいです。
 今の世の中はモノが溢れています。ですが、そのモノを上手く活用できていない企業がまだまだ多い。そこで、我々が良いモノをセレクトして、その活用技術をプラスして提案していきたい。日本のものづくり企業が、世界に勝てるように、ワンストップソリューションを提供したいと思っています。そのために、我々自身が自らを誇れるグレートカンパニーになる必要がありますので、社員と共に成長して参ります。

長きにわたり我が国経済の屋台骨を支える一方、激しい国際競争やデジタル技術の進化の真つ只中にある日本の製造業。その「ものづくり」現場における様々なツールと活用技術の提供を通じて、顧客企業の付加価値創出力を強化する同社。ともに、日本企業の成長・発展に寄与していきたい。

導入製品

業種 導入年月 導入製品
卸売業 2002年12月

 ✔ Sales Force Assistant 顧客深耕R

 ✔ 顧客創造Approach

 ✔ 顧客の声

 ✔ 見積共有管理

 ✔ MapScorer

 ✔ グループウェア「NI Collabo Smart」


企業概要

株式会社システムクリエイト
本     社 〒577-0022 大阪府東大阪市荒本新町1-20
Tel 045-959-1111
設     立 1992年(平成4年6月)
代  表  者 代表取締役 川上 正義
事 業 内 容 1.オリジナルマシニングセンタの販売
2.CAD/CAM販売および教育保守サービス
3.試作モデル向けシステム販売
4. 金属・樹脂加工用工作機械販売
5.彫刻機販売・メンテナンス・レストア
6.DNCネットワーク構築
7.各種ツール・および材料販売
8.各種技術支援サービス
9.金型設計/モデリングデータ作成サービス
10.デジタイジングによる3Dデータ化
11.3Dプリンタによる造形代行サービス等
資  本  金 1,000万円(2012年12月現在)
従 業 員 数 40名(2012年12月現在)