導入・成功事例

東亜薬品工業株式会社様



益生菌剤のリーダーとしてプロバイオティクス市場を創造し、最高の商品を提供することによって、人と動物の健康に貢献している東 亜薬品工業株式会社様。SFAを導入頂いて10年の経緯を、代表取締役社長の増田 智英氏、取締役 営業本部長 河野 春彦氏、動薬学術部 部長 福井 和夫氏、業務部 業務課 課長 山科 健一氏に伺った。

――御社の主力製品であるビオスリーとその素となるプロバイオティクスについて、教えて頂けますか。



増田:ビオスリーは整腸作用を目的とした医薬部外品です。プロバイオティクスとは人や動物の体にいい働きをする細菌のことです。人や動物の腸には100兆個の様々な細菌が種類毎に集まってすんでいます。それら の様々な菌たちの集合全体が「腸内フローラ」と呼ばれています。フローラとは花畑のことですが、細菌の種類ごとのまとまりが、花畑のように見えるので、このように呼ばれています。


――プロバイオティクスはどのように作用するのですか。



増田:腸内フローラには善玉もあれば、悪玉もあり、体調によって良くも悪くもなる日和見菌があります。例えば飲みすぎ、食べ過ぎ、ストレス等でお腹の調子が悪くなると、悪玉菌が増えて腸内フローラのバランスが悪くなります。このバランスが崩れないように良い状態に保ち、健康に役立つ善玉菌がプロバイオティクスなのです。特にこの10年位で脚光を浴びている分野です。


――なるほど。プロバイオティクスについて分かってきました。



増田:ビオスリーは名前にスリーとある通り、酪酸菌、乳酸菌、糖化菌の3種類のプロバイオティクスを配合している点が特徴です。弊社は2018年に創業から70周年を迎えましたが、もともとは研究所として創立し、その後は人体用、動物用の益生菌剤を製造販売してきました。動物薬事業では、主に牛、豚、鶏、漁業等の生産者の方々に利用頂いています。飼料に混ぜたビオスリーを家畜が日常的に摂取をすることで、病気になりづらく、肉質や生産性等に良い影響を与える効果があります。SFAはこの動物薬の事業で利用しています。


――ありがとうございます。SFAをご利用頂いて10年となりますが、導入時の経緯を教えて頂けますか。



増田:当社はオーナー会社で私が3代目の社長なのですが、当時、評価制度の見直しを行い、目標管理制度を導入しました。しかし、この評価制度が営業部門に厳しい制度でした。売上や利益などの成果達成度合いの評価割合が高く、成果に至るまでのプロセスの割合が低かったのです。営業部門のプロセス部分をどのように評価するかというのが検討課題となっていた中で、NIコンサルティングさんの名前が挙がりました。



河野:ちょうど、営業自体も変わってきていました。以前は数十社の販売代理店様に対しての営業活動で成果が出ていたのですが、その先の利用者である生産者の皆様に対しての営業活動の重要性が増していました。しかし、そうした生産者に対する営業活動は営業担当者任せでした。目標管理の話が上がりましたが、当時は営業の状況は自己申告し、上司もそれを信じて評価するという状況でした。そうした中でNIコンサルティングさんのことを知り、営業の状況、目標管理、営業プロセスまで管理できる仕組みとなるのではないかと考えたのです。



――弊社のSFAを選んで頂いた理由をお聞かせ下さい。



山科:色々なSFAを比較したのですが、商談管理ができるものは多かったのですが、日報や日々の運用まで踏み込んで考えられていたのが御社のSFAでした。また、セミナーでは良いことを言っているけど、その会社の作ったシステムを見るとそうなっていないという会社もありました。そうした経緯で御社を選定しました。



河野:これまで利用している中で、弊社が挙げた要望事項がシステムに採り入れられているという印象があります。



山科:弊社では2016年にそれまでの顧客深耕日報からSales Force Assistantに移行しましたが、その際に運用を改善することができました。特に売上管理までできるようになったのは大きかったです。



――売上管理は以前からもあったのですが、大分詳細な管理ができるようになりました。他に導入後に感じておられる変化はありますか。




福井:学術部門の私の立場からすると、SFAの情報の蓄積から営業担当者の顧客の対応状況、競合の情報と言った本人しか分からなかった情報が分かるようになったのは大きな変化です。
本人に聞かなくても分かりますか(笑)。



河野:やはり情報共有ですね。SFAを開けば、誰がどんなことをやっているか、何をして成功しているか、失敗しているか、添付の画像や動画の情報等がすぐ分かるようになりました。弊社は帯広と熊本の支店の他に、全国数か所に駐在員もおります。全国の社員が実際に集まることができるのは年に数回ですので、こうした横の情報共有ができるようになった効果は大きいです。



福井:最初は日報の共有システムでした。しかし時間をかけて取り組むことで、SFAとしての活用がうまくなったと思います。



山科:当社の場合は他社様で聞くような、営業担当者の登録に対する反発はありませんでした。それ以前は、日報のデータをファイル添付して、メールで送るという運用もしていました。
しかし、それでは情報が再利用できない。蓄積して、履歴化されていくことでナレッジにもなるという点が重要なのだと思います。



河野:SFAを導入した年から現在までの売上の変化を見ると売上239%増えています。会社の成長にSFAが役立っていると思います。



――嬉しいことを言って頂き、ありがとうございます。



増田:営業のスタイルもだいぶ変わりました。以前はベテランの営業マンが、情報の共有も無く、社内で互いに競争しているという状況でした。しかし情報共有できる環境になって変わりました。以前は担当者と上司の間の共有だけだったのが、横の共有ができるようになったのが大きいですね。



河野:家畜のいる所には飼料タンクがありますよね?昔は「飼料タンクのある所に飛び込め」と上司から言われたのですが、今の時代は、どこに行くべきか、何を目的に訪問するかという準備をしていかないと、成果が出づらくなっています。そういう営業の先「考」管理を実現するシステムだと思っています。

――昨年からのコロナウイルスの影響で営業が変わったというお話を聞くことが多いですが、御社では如何ですか。



河野:活動に関しては、訪問ができなくなっているのでリモート面談で対応することが増えています。メールでの情報配信も考えたのですが、弊社ではそれまではSFAにメールアドレスを登録していませんでした。従って、メールアドレスの登録を目標管理制度の評価項目の一つとしました。昨年から取り組んでいるのですが、1年間で1,000件程度のメールアドレスが登録されました。

――是非、弊社のメール配信ができるオプションソフトの「Approach DAM」もご利用下さい(笑)。最後に、弊社に対するご要望をお聞かせ頂けますか。


増田:SFAのアシスタントや、アイテムのバリエーションを増やして欲しいですね。予算達成すると、特別なアイテムがもらえるといった遊び心があるといいですね。SFAによって、営業部内の風通しは大分良くなったと思います。また、言われたことだけやるのではなく、考えることができる社員が増えてきました。こういう効果が他部門でも見られると良いと思っています。



――非営業部門で利用頂くことができる「Sales Force Assistant ABM」という製品もありますので、間接業務の可視化及び改善にお役立て下さい。



河野:私の希望は他部門との情報共有です。特に製造と物流は営業部門とのやり取りが多いのですが、それぞれの部門との情報共有に時間がかかっています。こうした部門との情報共有が進むと更に良いと思っています。

――現在はMapScorerにAPIという機能があり、SFAと他のシステムとの間の情報のやり取りがしやすくなっています。改めて御提案いたします。



山科:機能的な要望ではないのですが、案件先行管理を改善していきたいです。人によって登録タイミングが遅くなる人がいたりして、先行管理に改善余地があると思っています。



福井:情報を探す時に、もう少し探しやすいと良いですね。営業部内では活用度は高いと思うのですが、我々がたまに情報を探そうとすると、見つからない時があります。分かる人によっては何でもないことなのでしょうが。



――承知しました。今後改善していきたいと思います。本日はお時間を頂き、ありがとうございました。


導入製品

業種 導入年月 導入製品
製造業 2010年9月

 ✔ Sales Force Assistant 深耕創造

 ✔ 顧客の声

 ✔ MapScorer


企業概要

東亜薬品工業株式会社
本     社 〒151-0073  東京都渋谷区笹塚2-1-11
TEL : 03-3375-0511(代表)
設     立 1948年1月
代  表  者 代表取締役社長  増田 智英
事 業 内 容 益生菌の研究開発を通して、 常に最高の品質の生菌製剤を提供しております。