導入ステップ

営業支援(SFA)・顧客管理(CRM)導入による営業改革は大きく次の7つのステップで推進していきます。
ステップごとのポイントをご紹介しています。

導入の7つのステップ

ステップごとのポイントを説明します。

Step 1. 営業改革プロジェクトチームを編成する

まずやるべきことは営業改革を推進するプロジェクトチームの編成です。
チーム編成に際しては、次のポイントに留意する必要があります。

プロジェクトチーム編成時の留意点
  • チーム編成は、営業現場に精通したプロジェクトリーダーと、リーダーを補佐しシステム登録などの実務を担うプロジェクトメンバーをそれぞれ選抜します。
  • チーム人数は3名から5名程度で十分です。
  • 営業改革またはIT導入に対する社内から反発が予想されるため、プロジェクトチームへの権限委譲とトップのサポートが不可欠です。 したがって、経営トップまたは営業統括役員がプロジェクトチームの総責任者となり、プロジェクトチームをバックアップする体制づくりが必要です。
  • 少数精鋭の中小企業では、プロジェクトチームを編成するまでもなく、経営トップとパソコン操作ができる実務担当の2名体制で十分です。

Step 2. SFA・CRMの導入目的を確認する

トップへのヒアリング等で営業改革に必要な課題を共有した上で、SFA・CRMの導入目的を明らかにします。
このときIT利用という手段が目的にならぬよう留意します。

導入目的例
  • 競合対策の意思決定を迅速に行うためにIT日報によって情報伝達スピードを上げる
  • 営業効率を上げるために顧客の優先順位付けと訪問管理を行う
  • 営業エリア拡大のための拠点展開を行うにあたって、必要な顧客および商談情報を共有する
  • 商談件数の減少に対抗するために、商談プロセスを標準化し進捗管理を徹底することで受注率を向上させる
  • 顧客対応力を強化しインストアシェアをアップするために属人対応から組織的対応による全社営業体制を構築する 等

次に導入目的から、SFA・CRMの機能要件を洗い出します。
ただし、詳細な要件定義書(RFP)を作成するのは時間と工数がかかることから、この段階では次のようなレベルで要件を洗い出しておき、詳細要件については後述Step4.パッケージ選定の段階で順次明らかにしていけば十分です。

機能要件例
  • 訪問スケジュールが共有できること
  • 顧客の履歴管理ができること
  • 案件の見込管理、引合管理ができること
  • クレーム共有と対応履歴が管理できること  等

Step 3. システムの導入要件を検討する

SFA・CRMの導入検討にあたってのスケジュール、予算、システム要件を検討します。

スケジュール

この段階ではおおよその運用開始月を決定し、この運用開始月から逆算して導入検討スケジュールを立てます。
導入検討から契約まで約3ヵ月、契約から運用開始まで約2ヶ月、合計5か月程度を目安としてください。

予算

システム投資予算枠を決めます。これがパッケージ選定のひとつの基準となります。
営業担当者にかかる月額コスト約50万円(給与、賞与、福利厚生、営業経費含む)の1%の投資と考えた場合、営業担当者が20名であれば、次のとおり600万円が5年分の予算となります。
一人あたり月額約5,000円(50万円の1%)×20名×5年分(60か月)=600万円

システム要件

詳細の要件検討はパッケージ選定の段階で行いますが、
ここでは導入目的や自社の実情に沿った大まかなシステム要件を洗い出しておきます。

  • 利用者は何名程度か、今後増減するのか
  • 運用形態は自社でサーバーを管理するオンプレミス型か、クラウドサービス型か
  • オンプレミス型の場合、サーバーOSはWindowsか、Linuxか
  • 外出先からの利用、携帯・スマートフォンの運用は考慮するのか

尚、一般的に20名程度であればクラウドサービスのほうがコストメリットがあるとされていますが、3年以上の長期利用の場合は逆にクラウドサービスが割高になるケースもあります。

また、サーバー管理者が必要という点においても信頼できるSIベンダーの存在等を加味した上で検討する必要があります。参考までにオンプレス型とクラウドサービス型の代表的な違いは次のとおりです。

比較項目 オンプレミス型 クラウド型
サーバー購入および保守 必要 不要
初期費用 大(サーバー関係およびソフトウエア購入費用等) 小(サービス開設費用程度)
ランニング費用 小(保守費用程度) 中(利用料が継続して発生)
中途解約 不可
データ容量制限 サーバー容量まで利用可 制限あり
個別カスタマイズ 一般的に不可


Step 4. パッケージを選定する

導入するSFA・CRMパッケージを選定します。

情報収集

WEBサイトや取引のあるSIベンダー等から情報を収集し、パッケージを3社程度に絞り込みます。
尚、パッケージベンダー主催のセミナーでは、システムのデモンストレーションはもちろん、製品コンセプトに関する説明や成功事例等の情報が入手できます。

ベンダー面談

選定対象のベンダー各社と面談します。
汎用的なパッケージを、自社の実態にあわせて運用し、営業改革を実現するためには、システムの機能だけでなく、ベンダーの提案力も重要な選考要素となります。 したがって、実際のシステムデモ(機能説明)でパッケージの特長をチェックするだけでなく自社の営業課題やSFA・CRMの導入目的を伝えておくことが重要です。

提案・選定

ベンダー各社から、面談を踏まえた個別提案を受けた上でパッケージを選定します。

選定ポイント

  • 自社の営業スタイルに即したものか?
  • 面談時に説明した営業課題に対する解決が全て提案に含まれているか?
  • 機能より運用。分析機能ばかりでなくそれに伴う入力負荷を考慮しているか?
  • 運用開始までのコンサルティングや研修などのサポート体制は万全か?
  • 初期費用だけでなく次年度以降の保守費用もあわせたトータルコストはどうか?
  • 運用後の入力項目見直し等の運用変更に柔軟に対応する拡張性はあるか?
  • ヘルプデスクや運用フォローなどのアフターフォロー体制は十分か?
  • (クラウドサービスの場合)データセンターのセキュリティは問題ないか?

Step 5. 運用前の準備を行う

SFA・CRMの運用をスタートするために必要な準備を行います。

運用準備チームの編成

運用準備とは、単純なマスタ登録作業を行うだけでなく、汎用的なSFA・CRMパッケージを自社の営業実態に即したオリジナルシステムにブラッシュアップするための重要な工程です。
各論レベルの検討が必要であるとともに利用部門の合意を得ながら進めていく必要があるため、営業改革プロジェクトメンバーに加えて、利用部門である営業マネージャーおよび営業キーマンを加えて編成します。特に運用開始時に「俺は聞いていない」とヘソを曲げそうな実力者はチームに入れておきます。

検討すべき事項

検討チームにて次の事項について検討します。

検討すべき事項
各種マスタ、パラメータ情報等の登録

上記の検討結果を踏まえて、顧客データ、名刺データの登録や、各種マスタやパラメータ(キーワード)情報を設定します。このシステム設定作業はシステム管理者が実施します。

Step 6. 運用をスタートする

運用スタートにあたっては、時間と費用はかかりますが、利用者全員を対象とした研修会を実施することをお勧めします。 SFA・CRMにおいては一般のシステム研修と異なり、操作方法の習得だけではなく、営業改革とSFA・CRM活用の位置づけの理解、および導入目的と期待成果の共有が重要となりますので、この内容を盛り込んでおくことが必要です。

  主な研修カリキュラム例は次のとおりです。

   ① 社長挨拶
   ② 営業研修(営業部門全員参加)
   ③ 操作指導
   ④ 営業マネージャー向け研修

Step 7. 運用を定着させる

マネージャーの役割

SFA・CRMの定着には運用開始からの3ヵ月間が重要です。
最初のうちは入力が不慣れ等の理由から営業担当者はストレスを感じます。
だからといって入力を怠る担当者を許してしまえば、運用は定着しません。

  • 毎日必ず入力させる
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この2点をマネージャーが率先してリードしてください。


社内ヘルプデスクの設置

あわせて現場からのフィードバックを得るため、操作や運用ルールに関する質問や要望を受け付ける社内ヘルプデスクをプロジェクトメンバーにて設置します。

効果測定

運用定着のための効果測定を四半期単位を目安に実施します。
運用定着の判断基準となるのが、導入準備段階で設定した期待成果となります。

営業マネジメントとSFA・CRM運用との融合

運用が定着しない、または入力データが活用されてない企業では、営業マネジメントとSFA・CRM運用が別々に行われているケースが大半です。
下記を参考にSFA・CRM運用と営業マネジメントを一体化させることが重要です。

営業マネジメントとSFA・CRM運用との融合例

  • ミーティングとSFA・CRMを使い分ける。
    具体的には、現状認識はSFA・CRM、これからどうするかの議論はミーティングを実施する
  • 営業会議の資料はSFA・CRMのデータをそのまま利用し、会議用の資料作成は廃止する
  • 営業のプロセス管理(KPI)指標の実績はSFA・CRMから自動集計するシクミをつくる

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