導入・成功事例


株式会社メディテック(以下メディテック)は、整形外科分野に専門特化し、多様なニーズに基づく高品質、高付加価値製品を提供することにより、患者の早期社会復帰を支援することを目指している会社である。持続的な価値創出には社員一人一人がより多くの経験、豊富な知識、チャレンジ精神を持つこと、さらにはその個々の力を組織力として発揮できるようなマネジメントシステムが不可欠と考えており、企業のソフト資源としての人材の育成に力を入れると共に、ハードウェアとしてのマネジメントシステムの向上をはかり、社会の一員として、より一層の役割を果たそうとしている。
今回は、齋藤和正代表取締役社長、情報管理 中島佳代様、営業 三好潤一様の3名にお話しを伺った。

導入背景

中島佳代 様 メディテックは、整形外科用のインプラントを扱っており、代理店を通した流通形態をとっている。しかし、実際に手術の際に採用してもらうためには、ドクターへの訪問・製品紹介活動を欠かすことができない。ドクターとの信頼関係を構築するために、まずは数多く訪問することが必要なのだ。空き時間が不規則なドクターとの面談の為には数時間の待ち時間や、数分会うために1日に数度病院を訪問しなければならないことも少なくない。
 また、そのようにしてドクターとの面談ができた場合でも、まずは製品の説明ではなく、ドクターにとって役に立つ情報を提供したり、宿題をもらったりしながら関係を深めていく。そして、その会話の中から自社製品採用へのヒントを掴んだり、阻害要因を取り除く事が必要になってくるのだ。このように属人的になりがちな訪問・対応履歴を蓄積・共有可能な環境を構築することが、メディテックの経営にとって重要かつ急務な状況であった。
 「2005年の7月に九州支店が開設されて人も増えてきました。加えて、元々営業は直行直帰が多く、週に一度程度の出社ということもあり、顔を会わせなくても大事な情報が共有できるようなシステムが欲しいと思っていました。
 従来は紙の日報を利用し、分厚いバインダーにファイルしていましたが、この中から該当する病院の情報を取り出すのは大変だし、しかも詳しく書いてあるわけではないので情報の再利用が難しく、紙の日報の限界を感じていたという状況でしたね。」(中島)

導入経緯

  • 社長が考えていた内容が実現できるシステム。
  • システムだけでなく、NIのノウハウが導入の決め手。

齋藤社長 様 「以前からSFAの書籍を読んでおり、SFAというものを知ってはいました。この会社では不規則なドクターの手術にあわせていると月に一回のMeetingも難しい。直行直帰にしておいて、なんらかの形で情報共有できるものをと考えたときに、ふと思い出したのがSFAでした。しかし、情報管理担当の中島からは“今すぐに導入するのは難しいですよ”と言われて導入を止められていたんですよ(笑)。」(齋藤社長)
 一方中島様の方では、グループウェアを入れるべく情報を収集し、サイボウズ等を検討していた。NIコンサルティングからSFAの話を聞いてみると、まさに社長が考えていた仕組みが網羅されており、そこからグループウェアと同時にSFAの導入検討が始まった。
 「導入を検討した際には、前職でSFAを利用していた社員から“オフラインでの作業”についての強い要望があり、その代替案を検討する中で、お互いに深くディスカッション出来たことがよい経験になった。それが、導入初期の段階で“是非使いこなそう”というみんなの前向きな意識にもつながったと思っています。キーワード設定の場では、暗黙の了解で使っている言葉の意味を再確認したり、定義づけをしたりと日頃何気なく使っている言葉について十分に話しあえて非常によい場が出来たと思って今でも満足しています。」(齋藤社長)
 「携帯から使えるのもNIを選んだ大きな理由です。病院でPCを広げるのが難しい事も多いし、かと言って車まで戻るとドクターの出入りがわからないので病院の中で待つことも多く営業現場で重宝しています。また、単なるソフトを買うということではなく、キーワード設定などSFAの“ノウハウを含めて提供してもらえる”ということが導入の大きな決め手となりました。」(中島)

導入効果

三好潤一様 「ドクターは患者優先なので、訪問しても会えなくて待機する時間も多いが、自己管理がしっかり出来ていれば逆に自分で時間をハンドリングできますよね。例えば、その時間でPCに入力もできるし、他の人の日報を見るなど“質の高い時間の使い方ができる”というのが大きなメリットだと感じているんですよ。加えて経営の意志決定もスピーディーに直接できるようになったことを喜んでいます。」(齋藤社長)
 メディテックではISO13485(医療機器の品質マネジメントシステム)を取得しており、薬事法でも販売後の管理・アフターフォローが義務づけられている。この安全管理に“顧客の声”機能を利用して、対応履歴管理を確認することができるようにしている。現在ではISO認定の維持をする為にも“顧客の声”機能を利用することが必須になっているのである。
 「私は他業種からの転職組だったのですが、先輩や上司がどのような訪問活動をしているのか?成果を上げている営業がどのような商談をしているのか?が今では手に取るようにわかり、疑似体験ができることでSFAの導入効果を実感しています。上司でもドクターと会えなかったり、つらいことを言われながらも対応している姿が日報から見え、内容的にも紙の日報よりもリアルにうかがい知ることができていますね。例えば、実際にドクターから「帰れ!」なんて言われている営業もいるわけで、その事実を知ることで他の社員の苦労もわかり相互理解が深まっています。」(三好)
 現在社内で営業マニュアルを作成しており、異業種から初めて転職してきた人でもある程度結果が出せ、ドクターからの質問にも対応できるFAQをSFAから抽出してまとめはじめている。営業には二つの壁があり、“ドクターに認めてもらう”のが一つの壁、次に“実際に手術に採用してもらう”のが二つめの壁になり、それを乗り越えるために営業は様々な形でアプローチしているのだ。
 「ある先輩にこんな質問をされました。“国産のトヨタしか乗らないと言う先生に、無名メーカーの車に乗ってもらうにはどうすればいいか?”その時私にはひとつのアイデアも出ませんでしたが、この質問に対する答がSFAには入っているんですよ。」(三好)と嬉しそうに語っていた。

導入製品

業種 導入年月 導入製品
医療品・卸売業 2006年2月

 ✔ Sales Force Assistant 顧客深耕創造

 ✔ 顧客の声

 ✔ グループウェア「NI Collabo Smart」


企業概要

株式会社メディテック
本     社 〒113-0033 東京都文京区本郷2-17-12-5F
TEL(03)5800-5881 FAX(03)5800-5882
設     立 平成11年9月
代  表  者 代表取締役社長 齋藤 和正
事 業 内 容 主に整形外科用インプラント(体内埋没材料)、人工骨頭、骨接合用品他
資  本  金 4,000万円
従 業 員 数 12名
事   業   所 九州支店:福岡県福岡市早良区百道浜2-1-22福岡SRPセンタービル506B
I S O 取 得 13485(2006年1月19日)
そ  の  他 *第一種医療機器製造販売業(みなし)
*高度管理医療機器等販売業